サッカー ハンデの嵐 TOP - Jリーグ コラム - 昇格争い・降格争いは醍醐味の一つ

昇格争い・降格争いは醍醐味の一つ

世界中のスポーツの中には、日米のプロ野球やNBAのようにチームが固定されていて昇格・降格争いが存在しないケースがあります。しかし、それだとシーズン後半に入って優勝争いから脱落したチームの選手のパフォーマンスが落ちるのは大きな問題と言われてきました。

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一方、世界最高の人気スポーツといわれるサッカーの世界に関しては古くから昇格・降格システムが存在します。そして、街おこしの一環で立ち上げられたアマチュアクラブが1部リーグを目指せるという事は、サッカーの裾野を広げる上で大きな役割を果たしてきたところがあります。

Jリーグは、降格の可能性があるとスポンサーがつきにくいという事、そして1部リーグ参加クラブ数が少なかった事により、降格システムなしでスタートを切りました。しかし、やはりシーズン後半に目標を失った(優勝争いから脱落)クラブの選手のプレーの質が落ちる事・観客動員数が落ちる事が問題になっていきます。

そんな中、リーグ側は遂に1998年にJ1・J2の入れ替え戦を導入し、海外のプロサッカーリーグ同様にシーズン終盤における昇格・降格争いの面白みが加わりました。

翌1999年からは入れ替え戦がなくなって海外リーグ同様に1部下位と2部上位の自動入れ替えがスタートします。最初にJ2自動降格の憂き目にあったのが浦和レッズで、最終節に降格が決まっている中で福田正博が決めたVゴールは「世界一悲しいVゴール」と称されてきました。

翌2000年11月のJ2の2位争いは混戦で最終節までJ1昇格争いが持ち越されます。そして、3位の大分が勝って延長の時間内に点を取らないといけない緊迫した局面の中、土橋正樹がスーパーゴールを決めてJ1昇格が決まると浦和の街は歓喜に包まれました。

その後も、白熱した昇格・降格争いが繰り広げられてきましたが、例えばJ1からJ2に落ちると選手が大量流失して何年か後にはクラブが消滅する恐れすらあります。そのためJ1クラブは降格しないために必死に戦いますし、J2クラブは1度昇格の機会を逃したら次にいつチャンスが来るかわからないため必死に戦います。
そんな中で奇跡的なドラマがよく起こるため、降格・昇格争いに関する試合の注目度は急上昇中です。

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