ブックメーカーで理論上100%勝てるアービトラージについて説明していきます。アービトラージとは「両建て」という意味で、投資に使われている方法です。
これは、「安く買える場所で買って、高く売れる場所で売る」という考え方です。商売の基本ともいえる考え方でしょう。
これをブックメーカーや投資で利用するという方法なのですが、100%勝てるならそれだけやれば良いのでは?と思いますよね。ところが、うまいだけの話しは残念ながらありません。
今回はアービトラージについて、やり方や注意点について詳しく説明していきましょう。
ブックメーカーのアービトラージについて
アービトラージのやり方とメリット
アービトラージのデメリット
アービトラージとは?
アービトラージとは投資の取引で使われている言葉で、「安く買える場所で買って、高く売れる場所で売る」という価格差を利用して利益を出す考え方です。
例えばA取引所で100ドルの株を購入し、B取引所では105ドルでその株を売却できるとしましょう。それを同時に行えば5ドルの利益がリスク無しで得ることができます。
この考え方をアービトラージと言います。安く買って高く売るというのは商売の基本ですが、在庫を抱えないのでリスクは一切無いですが、価格差がある取引所を見つけないとこのシステムは成り立ちません。
ブックメーカーでのアービトラージとは?
投資だけでなく、ブックメーカーでもアービトラージを利用することができます。これは各ブックメーカーのオッズの差を利用することで成立する方法です。
例えばサッカーの試合で白チームと黒チームの試合があるとしましょう。この試合に各ブックメーカーはオッズをつけるのですが、AサイトとBサイトでオッズ差がありました。
ブックメーカーA
白チーム勝利1.8倍
黒チーム勝利2.2倍
ブックメーカーB
白チーム勝利1.5倍
黒チーム勝利2.5倍
このような差のあるオッズがある場合にAサイトで白チームの勝利に賭け、Bサイト黒チーム勝利に賭けます。合計1000ドルをオッズの割合で賭けるとしましょう。
ブックメーカーA
白チーム勝利1.8倍に581ドル
勝利で1045.8ドルなので賭け合計の1000ドルを差し引いて45.8ドルの利益
ブックメーカーB
黒チーム勝利2.5倍に419ドル
勝利で1047.5ドルなので賭け合計の1000ドルを差し引いて47.5ドルの利益
どちらのチームが勝利しても45ドル以上の利益がでることになります。注意点としては引き分け無効の試合に賭ける必要があります。
これがブックメーカーにおけるアービトラージの使い方になります。
アービトラージのやり方
それでは実践におけるアービトラージのやり方について説明していきましょう。
①いくつかのブックメーカーに登録
基本的に同一のブックメーカーでは試合の両賭けは禁止されているので、いくつかのブックメーカーに登録する必要があります。多くのサイトに登録することでオッズ違いを見つけやすくなります。
②賭け金を用意しておく
アービトラージでは利益をだすために両賭けをしないと成立しません。両サイトに賭けるための余裕を持った資金が必要となります。
③同じ試合の勝敗に賭ける
オッズ違いのブックメーカーを見つけたらアービトラージを実践していくのですが、同じ試合に賭けなければ意味がありません。Aサイトでは白チームの勝ちに、Bサイトでは黒チームの勝ちに賭ける必要があります。
スポーツには引き分けが存在します。ブックメーカーでは引き分けに賭けることもできますが、アービトラージを行う場合は引き分け無効で勝率50%の勝負で行う必要があります。そうしないと引き分けた場合に全負けとなってしまい、かなりの損失をしてしまうので注意してください。
メリットとデメリット
アービトラージのメリット
アービトラージのメリットは以下となります。
理論上100%勝てる
オッズだけ確認すれば良い
理論上100%勝てる
アービトラージの最大のメリットは成立すればリスク無く100%勝てることです。確実に勝てるオッズの組み合わせを探す必要がありますが、理論上負けることはありません。
オッズだけ確認すれば良い
ブックメーカーで勝つ確率を高めるためには、そのスポーツのルールやシステムを詳しく理解する必要があります。
それが戦略として面白い点でもあるのですが、アービトラージではスポーツの知識が無くても大丈夫です。オッズ差だけ見ていれば勝てるシステムとなります。
それはつまり、ブックメーカー初心者でも必ず勝てるということになります。
アービトラージのデメリット
ここまでアービトラージのメリットを説明してきましたが、実際はデメリットが大きいです。正直実践するのは難しいかもしれません。
以下はアービトラージのデメリットとなります。
アービトラージオッズを見つける必要がある
利益を出すための資金管理が大変
賭け金の上限がある
アービトラージオッズを見つける必要がある
100%勝てるアービトラージですが、その為にはオッズ差を見つける必要があります。これがかなり大変です。
数あるブックメーカーの中から変動し続けるオッズを確認し続け、利益がでるオッズを見つけなければいけません。正直スマホ1台で行うのは無理があるでしょう。
利益を出すための資金管理が大変
複数のサイトで両賭けを行うため、勝って利益を出すためには多くの資金が必要になります。資金の用意と、どこのサイトに資金がいくら残っているのかをきちんと把握する必要があります。
また賭け方や賭け金を間違えてしまうと大きな損失がでる可能性があります。資金管理がかなり重要で大変なので注意してください。
賭け金の上限がある
アービトラージは必ず勝てますが、1度の勝利による利益は小さいです。そのため、多くの資金を賭ける必要がありますが、ブックメーカーによっては最大賭け額が設定されているので大きくは勝てません。長期的にコツコツと勝ちを積み重ねる方法と考えたほうが良いかもしれません。
アービトラージは実際に使えるのか?
アービトラージのメリットやデメリットについて説明してきましたが、デメリットが大きく、実践するのは大変そうです。ですが、大変だけど100%勝てるなら頑張ろうと思うかもしれません。
追い打ちをかけるようで心苦しいですが、実際に使いにくい理由を挙げていきましょう。
ブックメーカーでは基本的に禁止
アービトラージは100%勝てるシステムなので、ブックメーカー側がこれを容認するはずがありません。それもそのはずで、皆が必ず勝てるのならばブックメーカー側は収益を得られないのでいずれ潰れてしまうでしょう。
ですので、ほとんどのブックメーカーでアービトラージは禁止されています。ばれないだろうと思うかもしれません。確かに1回や2回程度行ったとしてもばれることはありませんが、常習的におこなっていると賭け方がおかしいので疑われてしまいます。
疑われてしまうとブックメーカー側から賭けをキャンセルされてしまうことや、最悪の場合アカウント凍結される可能性があります。アカウントが凍結されるとそれまでの勝利金は全て没収されてしまいます。
アービトラージを行うには禁止と言われていないサイトを見つける必要があり、そこから情報収集を常に行う必要があるので実際に使うのはかなりハードルが高いと言わざるをえません。
勝つことにリスクはないですが、行うことにリスクがあると理解しておきましょう。
まとめ
理論上100%勝てるアービトラージについて説明してきました。理論上というのは勝つためのリスクがいくつもあるということです。
勝っていてもアカウントが凍結されてしまえば意味がなくなってしまいます。違反と言われているブックメーカーでは行わないようにしましょう。